「人生100年時代」「老後2,000万円問題」などインパクトの大きいワードが定期的に話題に上がりますが、こういうワードを聞くたびに、自分たちは大きな時代の変遷をたどってるんだなー、としみじみします。
今までのやり方が参考にならないこれからの時代、
どう歳を重ね、どう仕事と向き合っていくか?
私感をまとめてみました。
不況しか知らない氷河期世代
筆者はまさに氷河期世代です。
物心ついた頃にバブルが弾けて平成不況が始まりました。失われた30年なんて表現されますね。
その多くの何かが失われていた時代に、氷河期世代の私たちは、青春を過ごし社会人となりました。
一方、私たちの親世代(いわゆる「団塊の世代」)は、日本の高度経済成長を支えてくれた存在。
敗戦でどん底にいた日本を盛り返してきた世代です。
がんばればがんばった分だけ、給料も景気も上向いていく時代を駆け抜けた人たちでした。
これまでの常識は通用しない
団塊の世代が歩んできた時代はまさに右肩上がりでした。
が、バブル崩壊以降、それまでの上向きの流れが止まってしまいました。
今の日本はその段階もとうに過ぎて、
高止まりどころか緩やかに下降すらしています。
高度経済成長の時代と今を比べると、
経済の動きだけでなく
労働者を取り巻く環境や人々の価値観も大きく変化しつつあり、
今もなお変わり続けています。
現在ほど時代の流れの早い時代は、過去にもなかったでしょう。
時代の流れは変わったのに
方法・成果は昔と変わらないものを求める。
どこか歪んでいますね。
時代に合わせて柔軟にシフトしていく必要があります。
多様な働き方を知る
今でも一般的な「平日フルタイム勤務」という働き方は、そもそも
高度経済成長とともに出来上がったシステムで
60歳で定年を迎えることが前提の働き方です。
「新卒入社して定年まで働き上げる」という終身雇用。
老後を保証する前提の雇用形態で従来一般的でしたが、
これも企業が元気だった頃に確立したもの。
どちらも今の時代にはそぐわないんですよね。
あの頃のやり方は、もう参考にならないんです。
そんなことはもう、世の中の大多数
特にこれから社会に出る若い世代は
とっくに気づいています。
そう頭でわかってても、
今まで培ってきた常識や世間の意識を変えるのは
なかなか簡単なことではありません。
ただ、ひとりひとりの意識が変わり、行動が変わることで
少しずつではありますが着実に変わっていきます。
まずは、過去の王道パターンを追うのはもうやめましょう。
かつてあったものが正しい訳では決してありません。
「働き方=生き方」人それぞれでいい
正社員で経験を積むことは、この上ない社会経験だと思います。
ただ、正社員だけが正解ではありません。
組織に帰属することに向いてない人だっていますし、
その人に合う社会貢献の仕方が認められる社会になると良いな、と思っています。
「職業」「キャリア」という観点ではコンプレックスの塊のような筆者にとって、
今の世の中はありがたいものだと感じます。
以前に比べて働き方の自由度が格段に増したと肌で感じるからです。
そしてそれは、これから益々広がっていくものと思っています。
その人次第で働き方の選択肢は無限です。
まずは自分はどうしていきたいのか?
徹底的に自分と向き合って考える時間は、
この先の人生のための有意義な時間になるはずです。
1社で勤め上げて、老後は悠々自適に過ごすのも、
若くて体力あるうちに集中して働いて
ある程度キャリアを確立したら好きなことに時間を費やすのも、
持続可能な働き方を細く長く続けていくのも、
すべて、ひとつの選択肢にすぎませんし
一回決めたからと言ってそれを生涯貫かなければならない訳でもありません。
年齢や状況に合わせて、その時々で柔軟に選んで良いのです。
仕事や収入と、それ以外のバランスをとる
何を重視するかは人それぞれで、正解は「自分のみぞ知る」です。
(だからこそ、社会にはいろんな人がいて楽しいんですよね。)
筆者はかつて、仕事が大好きで常に動いてないと気が済まないタイプの人を
うらやましく思っていました。
今でもすごいなと思いますし、尊敬します。
ただ、うらやましい気持ちの裏には「一生働かないとお金に困る」という
半ば脅迫観念にも似た思い込みを持っていました。
一生働かなきゃいけないという恐れから、
こういう人にならなきゃいけない、目指さなきゃいけない
と思い込んで、どこか無理もしていたと思います。
今は、元来のゆったりのんびり過ごしたい性格に合わせるように、
「細く長く働き続ける」を目指しています。
ひとつの仕事にとらわれず、いろんなことチャレンジしてみたい。
収入の軸をいくつか持つ、いわゆる「パラレルキャリア」が筆者の理想です。
また、休むことに罪悪感を覚える人は多いと思いますが、
10代・20代から始まる長い長い職業人生において
「小休止」は積極的に取りたい選択肢のひとつです。
同じ休むなら、身体を壊してはじめて休むのではなく
限界が来る前にリフレッシュして次のステージに備える
という習慣は積極的に取り入れたいですね。
働き方を考えるのにオススメの本
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略
一時期話題になったロングセラー「LIFE SHIFT(ライフシフト)」。
これからの働き方を考えるならまずは読んでおきたい、必読の書。
「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略
著者さんの実体験をもとに、40代からの働き方を考える1冊。
状況は人それぞれといえど大いに参考になる内容。
まとめ
ということで、「働き続けること」に焦点をおいて話を進めてきました。
ひとつだけ言えるのは、
モデルケースは存在しない。
あらゆる考え方を取り入れつつ、
最終的に判断するのは自分自身。
ということ。
自分で決めなきゃならない状況は責任が伴いますが、
自分のしたいようにできる自由な側面もあります。
もう時代は変わっていて、これからも絶えず変わり続けていきます。
「働き方=生き方」
これを胸に、自分らしい生き方が遂げられるよう
働き方について今一度見直してみてはいかがでしょうか?
余談ですが。我が家はサラリーマン家庭で、
正社員・平日フルタイム出勤が当たり前だと思って育ちました。
にもかかわらず、今となっては「ゆったりのんびり」とか言って自由に生きてる自分。。
それと比べて、サラリーマンを定年退職した親って、、、すごい。
定年まで毎日通勤して不自由なく育て上げてくれて本当にありがたいと
この記事を書いていて改めて感じます。お父さんありがと。